こんばんは。
私が早期胃がんと診断されてから2ヶ月と3週間程度が経ちました。その間5日間入院して内視鏡手術を受けてがんを摘出。その後の病理検査で完治(腫瘍は取り切れた)と説明を受けています。
本当にがんが取り切れたのか、まだわずかに不安もありますが、診断を受けた時のこと、その後感じたことなどを振り返って、今後の人生に生かしていければと思い書かせていただきます。
人間ドックの結果
私は昨年11月に人間ドックを受診しました。
昨年は仕事が忙しかったので元々健康診断の結果に自信はありませんでした。
結果は今までになくB(わずかに異常を認めるが日常生活に差し支えなし)やC(軽度の異常あり、生活習慣改善又は経過観察を要する)が多かったです。
特に気がかりだったのは胃カメラの結果でした。
麻酔から醒めてぼんやりしていると先生から「胃の一部に白くなっている部分があったので念のため生検をしました」と説明がありました。
その時点では「消化液に晒されて白くなっているのか、腺腫というがんになる前のものなのか判断するために組織を取った」ということでした。
そして12月の上旬に生検の結果を聞くための受診予約をして帰りました。
この時は迎えに来てくれた家族に「何か面倒なことになったよ」と話してコメダ珈琲でお茶をして帰ったと思います。
生検の結果とその後
人間ドックから2週間後、仕事の休みをもらって受診しました。
名前を呼ばれて診察室に入ると、先生は机の上に準備された資料を見ながら「組織を取って検査したのですが・・・早期の胃がんということで」という風に言われたと思います。
夢にも思っていなかった診断名が聞こえてきたので一瞬耳を疑いましたが、資料には早期胃がんの欄があり、ボールペンで丸が付けられていました。
思わず椅子に座り直し、先生の話に耳を集中させました。
先生は手術方法など淀みなく説明を続け、私も真剣に聞いていたつもりでしたが、途中からは涙を堪えるのに必死でした。
後になって資料を読み返してみると聞いていたはずの内容が全然頭に入っておらず愕然としました。
最後に「早期なんですよね」と振り絞るように聞くと先生は「早期ですね。1cmくらいの大きさです」と教えてくれました。
年内は手術の予約がいっぱいとのことで、1ヶ月と10日ほど先に内視鏡手術の予約をしました。
病院のスタッフの方が入院の説明をしてくれている間も涙を我慢していたら鼻水が垂れてきて、ティッシュで拭っていると「アレルギーですか?」と聞かれてしまいました 汗
そこで思わぬ診断を受けてショックを受けていることを説明し、堪え切れず泣いてしまいました。
帰宅後、家にいた夫に簡単に検査結果を話して昼食を食べました。
食べたものの味は感じましたが、ふわふわと現実感のないような気がしていました。
夫と話していると「まだ30代なのにがんなんて」「死んでしまうのかな」「仕事が忙しかったことが原因かもしれない」などと色んな思いが溢れてきて涙が浮かびました。
夫もショックを受けていましたが「早く見つけてもらえて良かった」「今の仕事をしていなかったら、胃カメラも受けず見つからなかったかもしれないし」と声をかけてくれました。
しかし私はすぐにそんな風には考えられず「がんにならない方が良かった」と夫に八つ当たりしたり、「色々考えても仕方ないか」と急に病気であることを受容できたかのように感じたり、しばらくの間ジェットコースターのように感情が上下していました。
後から聞いたところ、夫も不安で色々考えたこと、それでも「少しでも私が前向きになれるように」と夫なりに気を遣って声をかけたのだと分かりました。
仕事や育児で忙しくて日頃から余裕のない生活を送っていたし、同年代の知り合いでがんと診断された人も周りにいなかったし、二人ともお互いの気持ちを想像することが難しかったのだと思います。
もし、身近に病気と診断された人がいたら
もし、身近に病気と診断された人がいたら、まずは「そうだよね」と気持ちが落ち着くまで話を聞いてあげるのがいいのかなと思います。
日によって気分が落ちたり上向きになったりするので強く励まされた場合、その時は良くても後で思い出して落ち込んだりすることもあります。
その時々の気持ちに寄り添いながら見守ってもらえるとありがたいです。
私は、妹に電話で気持ちを受け止めてもらったり、母と出かけて気晴らしに付き合ってもらったりしたお陰で少しずつ気持ちが落ち着いてきました。
手術までの間、不安定になることもありましたが、職場の上司も親身になってくれて、支えていただきました。
また、少し時が経ってから夫の「事実を事実として受け止める」(そこにある事実以上に心配しないこと)というアドバイスにも大きく救われました。
「〜だったらどうしよう」と不安を先取りしてしまいがちな私にはなかった考えを持っていてくれたことに感謝です。
当時のことを思い出すのはまだしんどい気持ちもありますが、夫がとても大事なことを教えてくれたこと、家族に支えてもらっていたことに改めて気づくことができて良かったです。
子ども達の存在にも救われました。
みんなに感謝の気持ちを忘れずに返していこうと思います。